JSOL PEOPLE
大手消費財メーカーグループへのSAP導入プロジェクトにおいて、
互いの強みを最大限に活かし、プロジェクトを成功へと導いたエピソードとともに、
JSOLのフラットな人間関係と協力を惜しまない組織文化について紹介します。
S.Ishiro
2013年6月入社(キャリア入社)
法人ビジネスイノベーション事業本部
エンタープライズビジネス第一事業部
エンタープライズビジネス第一部第一課 課長代理
前職より販売物流領域を中心としたSAP案件に従事。JSOLでは医薬、食品、製造など多岐にわたる業界に向けて、SAPを中心とした構想策定、システム導入、バージョンアップ案件を担当。社内の新規ビジネス創出プロジェクト「みらい会議」のリーダーも務める。
K.Ebisawa
2007年4月入社
プラットフォーム事業本部
プラットフォームビジネス第一部 第二課 課長代理
入社後、大手消費財メーカーのSAP導入プロジェクトに参画し、インフラ構築や本稼働後の保守を担当。その後、飲料メーカーのSAP保守・更改案件や医薬系企業のインフラ保守案件においてBasisチーム・インフラチームのチームリーダーを務め、現在は課長代理としてSAPの保守案件に従事。
Q.お二人で協同したプロジェクトの概要と、それぞれの役割を教えてください。
私たちが手がけたプロジェクトは、大手消費財メーカーに導入されたSAPシステムを標準化し、その共通モデルをグループ企業2社へ展開するというものでした。当時、グループ企業は会計領域を除いて、各社が独自の基幹システムを運用していました。SAPを活用してグループ全体に統一されたモデルを構築し、業務面とシステム面でのガバナンスや品質向上を目指しました。私は、親会社である消費財メーカーの保守を長年担当してきた経験を活かし、基盤チームのサブリーダーとしてこのプロジェクトに参画しました。
私はプロジェクトリーダー、販売物流チームのチームリーダーを兼務で務めました。このプロジェクトの顧客は、JSOLにとって極めて重要な消費財メーカーの1社でした。また、新たに構築するグループ企業共通モデルを既存のSAP環境に導入するという高難易度の案件でした。誤ったロジックが既存システムに悪影響を与えるリスクが常に伴うため、非常に大きなプレッシャーを感じていましたね。そのような状況で、既存システムに精通していたEbisawaさんは大変心強い存在でした。
Q.プロジェクトでの課題をどのように乗り越えましたか。?
私は前職よりSAP案件に多く携わってきましたが、消費財業界を担当するのは本プロジェクトが初めてでした。業界特有の知識を迅速に習得する必要性に加え、旧システムとの連携状況や運用ルール、既に導入されている親会社のSAP仕様理解に至るまで高いスキルが求められました。顧客のビジネスを深く理解するため、終日顧客のオフィスに訪問して旧システムの仕様を確認したこともありますし、Ebisawaさんやチームメンバーと何度も相談を重ねましたね。JSOLはキャリア/新卒入社、先輩/後輩といった壁はほぼなく、聞けば何でも応えてくれるフラットな社風です。旧システムや運用ルールの理解もスムーズに行え、安定した環境移行を実現することができました。
システム的な制約や顧客特性は、私や長年保守を担当してきたチームメンバーにとっては当然の知識ですが、Ishiroさんを含め、新たに参画したメンバーにとっては新しい情報です。そのため、認識のズレを防ぐために、少人数のチームで何度も会議室に集まり、膝を突き合わせたディスカッションを行いました。こうした取り組みが、結果的にプロジェクト全体の品質を高める一助となったと考えています。
Q.お互いの印象は? 今だから言える感謝している点は??
「一緒に力を合わせてプロジェクトを進めよう」というIshiroさんの協力姿勢は、非常に心強いものでした。大きな課題に直面しても、リーダーとして冷静に状況を見極める姿も頼もしかったですね。どんなときも、笑顔でフラットにコミュニケーションするため、大変な面も多いプロジェクトでしたがチームの雰囲気も良好でした。トラブルが発生した際には、顧客との良好な関係を築きながら対応してくれた点も、非常に感謝しています。Ishiroさんのリーダーシップと協力的な姿勢は、プロジェクトの成功とチーム全体の安定には欠かせなかったと思います。
私は彼のことを「エビちゃん」と呼んでいるのですが、エビちゃんの存在なしには、このプロジェクトの成功はあり得なかったと思っています。私の専門領域ではないBasisやインフラ関連のアドバイスを常にもらい、大いに助けられました。特に、インターフェースや通信方式に関して、顧客対応や調整も含めて幅広くサポートしていただいたおかげで、プロジェクトを順調に完遂させることができました。「顧客のため」という共通意識を持てたことも大きく、旧システムや既存SAP、運用フローのギャップを埋めるため、納得がいくまで議論を重ねることができました。当時ちゃんと伝えてたか覚えてませんが、今この場を借りて改めて「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたいです。
Q.お二人から見たJSOLの技術者や環境の特徴について教えてください。
私が感じるJSOLの特徴は、全員が一丸となって課題に取り組むチームワークです。プロジェクトはもちろんですが、私は男性の先輩社員が育休を取得した際のエピソードが象徴に残っています。当時、入社間もない私が見ても、先輩技術者がプロジェクトの中核メンバーであることは明らかで、育休を取得されることでプロジェクトがどうなるのか不安でした。しかし、チーム全員が協力し、一気に仕事を引き継ぎ、先輩社員を育休に送り出すことができました。今でこそJSOLでは通常の光景ですが、JSOLの協力的な文化の象徴であり、今でも印象に残っています。
私がJSOLへ入社して感じたのは、Ebisawaさんのように、最後までやりきるマインドを持っていること、壁を作らず課題解決に向けて最短最適なコミュニケーションに長けた技術者が多いことです。アプリケーションやインフラなど、異なる領域を担当する技術者同士が、役割を超えて協力し合い、領域間の隙間を自主的にフォローする文化があります。課題解決のために「No」と言わずに取り組む姿勢は、JSOLの企業文化そのものです。また、顧客と向き合った提案や課題解決を行い、数多くのプロジェクトを成功させているJSOLだからこそ自己成長の機会も豊富で、非常に恵まれた環境だと感じています。