<JSOLの背景>
JSOLのプラットフォーム事業本部は、ITインフラとプラットフォーム構築を担当し、クラウド/ネットワークセキュリティのソリューション展開を行いながら、他事業本部と協力したシステムインテグレーションを行う。多くのプライム案件に参画し、近年は、クラウド導入のコンサルティングから実装までを手がけて新たな開拓を進めている。その開拓を進める領域のひとつが、クラウドインフラ構築からEAI(※)の導入、さらにEAIで集約したデータを分析するBIソリューションまでの環境を一気通貫で開発・提供していく事業だ。
ここでは、すでに実装を終えている事例をベースに、同事業本部の新規事業構想とJSOLならではのアドバンテージを紹介する。
(※)企業の業務ごとの複数のシステムを連携し、データを有効活用させる仕組み
CASE OUTLINE
<事例>
クラウド構築・EAI導入・分析環境、一気通貫開発
顧客の複数システムからクラウドとEAIでデータを収集し、
新たに分析環境を提供することで新事業創出を支援していく
<概要>
◎顧客の複数のシステムに散在するデータをEAIで一元管理
◎先駆的なクラウド技術と複数のSaaSソリューション導入実績を武器に顧客課題に対応
◎スモールスタートで顧客の分析構想を柔軟に対応
◎集約したデータをBIで分析し顧客の新事業の創出に寄与
Theme-課題
最初のローンチ案件となった顧客とは、ITインフラの構築で既に実績があり信頼を得ていたJSOL。連携を深めていく中で、以下のような潜在ニーズを把握した。
顧客は複数のサービス事業をタテ割の部門で展開しており、それぞれの部門のシステムが個別に稼働。ユーザーの属性情報や顧客状況に関するデータは、部門間・サービス間を跨いでリンクされていなかった。
1:そのため、一つのサービスに登録いただいている既存ユーザーの特性を捉えて他サービスをプロモーションしていくような効率的なアプローチができていなかった。
2:全社で扱っているデータを組み合わせて分析し、今までに見えなかった気づき・新たな軸を獲得したいが、同様なデータの取り扱いが多いことやそれらに対するメンテナンスにかなりの労力が必要となっていた。
3:部門間でデータを共有することによるコラボレーションが生まれにくく、協力を進めようにも、共有できる情報や知見の内容が薄かった。
JSOLの提案内容
既にITインフラ構築における連携で上記潜在ニーズを把握していたJSOLは、EAIで顧客各部門のシステムのデータを一元的に集約。クレンジング処理(記述ルールの統一、重複内容の整理)したデータをBIで分析する環境を提案した。
POINT-1クラウドベースでプラットフォーム構築
JSOLは、データプラットフォームのインフラ構築にクラウドを採用。新たな自前のインフラをオンプレで構築する時間と予算を割かずに、高いセキュリティを確保しつつ可用性・拡張性の高いプラットフォームを準備した。
JSOLの果たした役割
プラットフォーム事業本部は数々のクラウド化移行案件を主導してきた実績から、クラウドサービスごとの特性や性能を把握。今回のEAI・BIの実装に最適なパブリッククラウドサービスを選択した。
POINT-2スモールスタート後に機能拡張
顧客はJSOLの提案に対し、当初はその有効性を十分に認識できていなかった。そこでJSOLは方向性や目的の明確化に向けたコンサルティングを重ね、さらに複数のシステムの中から幾つかを選び、機能を限定して行うPoCを提案した。
JSOLの果たした役割
インフラ構築の技術に加え、アプリケーションまで対応領域を広げ、コンサルティング力も備わるJSOL。顧客の状況に応じてまずはPoCから提案。機能を限定したライトなSaaSソリューションの導入と従量課金のクラウドサービスを選択することで、初期段階の実行コストを削減できた。後に有効性を確認した顧客の合意を得て、収集対象のデータを拡大し、データ量の増加をカバーする追加機能やサーバー増強に着手した。
POINT-3最適なEAIとBIの実装
顧客のサイロ化したシステムの特性とそのデータ種類をカバーするEAI、そして顧客の行いたい分析に即したBIを提案。
JSOLの果たした役割
新しいソリューションツールのリサーチを積極的に進めているJSOLは、常に様々な最新のSaaSソリューションを検証している。それによって、ニーズや用途に合致するソリューションの提案が可能。今回もコンサルティングを進めていく中で、最適なEAIとBIを選択した。
JSOLは、複数システム間で散在するデータをクラウド上にEAIでデータ統合し、分析に適した環境を実装。これにより、顧客のやりたい分析に即した適切なBIを実装した。その結果、既存事業の推進はもとより新規事業創出等に際しても様々な意思決定を支援できる分析環境が整った。
データがサイロ化する顧客に対し、この成功事例を基にした解決策を提案し、特に製造業様の大規模データ統合に注力。開発・資材データの統合管理を可能にし、貢献度の高い提案ができるとともに大きなビジネスにつながっていくと考えている。
事業責任者より
幅広い技術要素を身につけた
インフラエンジニアを
目指してください
プラットフォーム事業本部
課長 中田 幸男
(2020 APN AWS Top Engineers)
現在、情報サービス業界ではクラウドサービスの利活用並びにSaaSソリューションを組み合わせたITへの更改が主流化しています。今回紹介した当事業本部の新たな取り組みは、こうした世の中の流れを先取りしたIT開発の一例と言えます。このITインフラサービスは、様々なクラウドサービスや多彩なSaaSソリューションを組み合わせて最適な提案に結びつけていく必要性から、エンジニアには幅広い技術要素が求められます。新しい技術への挑戦を楽しむことができ、その成果を仕事に活かしていきたい方にとっては、刺激的な日々を送れます。
また、若手社員でも、入社間もないキャリア採用の社員でも、社歴に関わらず新たなことに挑戦できる風土があります。今回の新規領域拡大構想に限らず、意欲が認められれば誰もが周囲を巻き込む中心的な活躍が可能です。
JSOLも、そうしたプロアクティブなタイプのエンジニアに期待しています。新しいJSOLのソリューションのラインナップを拡大する立場で活躍しませんか。